姉に紹介された占い師さんがびっくりするほど…
当時私は大学入学を控えており、これから迎える新生活に不安を感じていました。
そこである日姉と外出した際によく当たる占い師がいるから一度行ってみようという話になり、その占い師さんのいる占い喫茶に行ったのでした。
その方はとても優しそうな方で、所謂「○○の母」のような厳しそうな占い師は苦手だった私には安心してお願いすることができました。
いざ占いが始まると、まずは定番の生年月日、可能であれば出生時刻を聞かれ、私が答えるとなにやら年季の入った本や自作の表を見ながら紙にメモして分析し始めました。一通り分析を終えると彼女は口を開きました。
「あなたは白と黒どちらかはっきりしないと嫌なタイプね。それから少し浪費癖があるかな、と思う。普段は優しいんだけどちょっとハッキリ言いすぎて相手を傷つけることがあるみたい。人付き合いの面では好かれやすい人なんだけれど、ちょっと人との関わりによって傷つくのが怖くて本当に親しい間柄になるまでに時間が掛かるみたい。」
その結果は私の私生活を覗き見ているのか?と思うほど寸分の狂いもなく当たっていました。
次に今回何について相談しに来たのかと聞かれ、キャンパスライフの主に友達が出来るかどうかという点について不安に感じている旨を伝えました。
すると今度はタロットカードを使って私の未来を占い始めました。
「大丈夫、友達はたくさんできるわ。いつもいるような友達は男女の5人くらいね。とっても充実した日々を送れそう。」
ふむふむ、と聞いていると唐突に
「あなた、高校のときの友人関係があまりいいものじゃなかったから心配しているのね。」
と言われ、この人はいったいどこまで私のことを見透かしているのだと思うほどに核心をつかれたのでした。
それから次の占い内容として、恋愛面でいい出会いがあるかを占いました。
「入学早々にあなたの好みの人と出会うわね。あなたはその人のことをしばらく好きでいるみたいだけど、ある出来事がきっかけで急に冷めちゃうかもしれない。でも、次の年までには確実に彼氏ができるって出てるから、そう不自由はしないと思う。」
という結果で、全体的にとても良いことを言ってくださったので気持ちよく占いを終え、新たな新生活を迎えることができました。
しかし驚いたのはその占いからしばらくしてからでした。
私はすっかり占いのことなど忘れてキャンパスライフを謳歌していました。友達もできて彼氏もできて、これ以上にないというくらい充実した生活だったのですが、ふと思い返すと私は占いの結果通りの道を歩んでいたことに気がついたのです。
友達は私含め男二人、女三人のグループでよく遊んでいたこと。恋愛面では入学した日に行ったクラブ見学でタイプの先輩を見つけ、入部したものの意外と短気で余裕が無いという性格に冷めてしまい、その翌年に別のいい人と出会って交際するようになったことなど。
彼女は預言者かなにかなどではと思うほどピタリと当てられていたのでした。
今でも人生の選択で迷った時、悩みがある時は、人生相談を兼ねて彼女の占い喫茶に足を運んでいます。